16世紀修道院のいたずら坊主 / Vintage Royal Doulton "LITTLE JACK HORNER BUNNYKINS" 2000


ロイヤルドルトン社製、バニキンズ・シリーズよりリトル・ジャック・ホーナー・バニキンズ。



樽に腰掛け、パイを抱えたバニキンズ。

片手にはパイのなかからほじっくったプラムがのっかっています。
ロイヤルドルトンならではの造形の見事さに加え、魅力的なのはこの題材。

実はナーサリーライム(マザーグース)からのキャラクターなのです。


Little Jack Horner

Little Jack Horner
Sat in the corner
Eating a Christmas pie
He put in his thumb
And pulled out a plum
And said, What a good boy am I


ジャック・ホーナー、ちびっこ
座って、隅っこ
クリスマス・パイ食べてる
パイに親指つっこんで
中からプラムをほじくって
こう言った
ぼくってなんていい子なの

(訳は諸説ございます)


マザーグースの常として、内容がさしているものは定かではありませんが、一説には
英国王ヘンリー8世の時代に実在していたトマス・ホーナーという僧がモデルだろうと言われています。

ヘンリー8世の時代、修道院の財産没収の方針を和らげてもらうため、修道院長は、王に献上するパイの中に屋敷の権利書を賄賂としてしのばせます。
ところが、運搬係となったトマス・ホーナーが、途中でパイの中から1枚権利書を抜き取った・・・という話をもじって、マザーグースの歌になったといわれています。「What a good boy am I」・・・なんと痛烈な皮肉!

参考:BBCのサイト(英語版)
”The End of the Monasteries and Little Jack Horner”
http://www.bbc.co.uk/radio4/sceptred_isle/page/48.shtml




1815年設立のRoyal Doulton/ロイヤルドルトン。

創業者はジョン・ドルトン/John Doultonのほか、マーサ・ジョーンズ/Martha Jonesとジョン・ワッツ/John Wattsの3人でしたが、1853年に社名は「Doulton」となります。


はじめはストーン・ウェアを生産する小さな工場でしたが、2代目のHenry Doulton/ヘンリー・ドルトンの代に蒸気機関を取り入れるなど積極的に事業を拡大、大成功をおさめます。

その後1882年にスタッフォードシャー、ストークオントレントのBurslem/バースレムを生産拠点と定め、ここが現在も続くロイヤル・ドルトンの本社となっています。またヘンリー・ドルトンは陶磁器業界で初となる「ナイト」の称号を与えられ、1901年にはエドワード7世から王室御用達の栄誉を受け、ここで「ロイヤル・ドルトン」と名乗ることを許されたのです。

ロイヤルドルトンの特徴は、滑らかな肌のボーン・チャイナと、意匠の芸術性。

実際に使われる食器はもちろん、装飾的でコレクタブルな食器、人形などのフィギュアも美しく完成度の高いものが多く、さすが世界的に有名な、英国を代表する陶磁器メーカーであるといえるでしょう。

また、Bunnykins/バニキンズとは、1930年代から続いているロイヤル・ドルトンのうさぎキャラクターのこと。現在では子供向けの食器がメインで、バニキンズ・シリーズとしてお皿やマグカップが販売されています。ただ、フィギュア(陶器製人形)は、現在はロイヤルドルトンからは製造・販売はされていないようです。


バニキンズのもともとの始まりは1934年、テーブルウェアから始まりました。
陶器製の人形の始まりは1939年。きっと、テーブルウェアの評判がよかったからだと思われます。


英国の絵本作家、Mary Barbara Baileyによるウサギのイラストをモデルに、Charles John Nokeが立体としてモデリングしたのが、初代、6デザインのバニキンズ・・・陶器製のウサギの人形でした。(ちなみにこの6デザインのバニキンズは、現在市場に出ると驚くほどの高額で取引されています)


その後、世界は第二次大戦へ突入し、ロイヤルドルトンは陶器製人形の生産を中止。
1969年にBeswick Pottery を買収後、1972年から再度シリーズとして製造を始めたのです。

クリケットをしているチームだったり、ロビン・フッドだったり、チューダー朝のコスチュームを着ていたりと、テーマは様々ですが、すべて「ウサギ」。

基本的にある一定期間しか製造・販売していないため、販売終了となれば市場にでたものを探すしかありません。
また、ファンクラブ限定商品であったり、特定の団体や組織などのために製作されたものもあり、レア度も様々。それによって価格も異なります。




今回ご紹介するリトル・ジャック・ホーナー・バニキンズは、2000年に製作されたもの。バックスタンプに「MILLENNIUM 2000」が加えられています。発売期間は2000年から2004年。


底面には、ロイヤルドルトン・ミレニアムのバックスタンプの他に以下の文字がみられます。

LITTLE JACK HORNER
BUNNYKINS
THE NURSERY RHYME
COLLECTION
DB221
2000 ROYAL DOULTON



バニキンズの衣装もヘンリー8世の頃の中世風にまとめられ、歴史考証も万全。
マザーグースの世界とロイヤルドルトンの造形が見事に調和し、バニキンズの可愛らしさが世界観をさらに独自なものとしています。


無邪気な瞳をした、プラムを食べようとしている小さなウサギ。
つぶらな瞳をみつめつつ、ヘンリー8世による、ローマ・カトリック教会からの英国国教会の分離、修道院の解散等々、壮大な歴史絵巻を想像してみるのもよいかもしれません。



こちらからも拡大画像をご確認いただけます。



◆ENGLAND
◆Royal Doulton
◆製造年代:2000年
◆素材:陶器
◆サイズ:高さ約8.8cm
◆重量:約65g
◆在庫数:1体のみ

【NOTE】
*底面に多少の汚れはございますが、ひびやチップはなく、とてもよい状態です。
*箱は付属しません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。

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16世紀修道院のいたずら坊主 / Vintage Royal Doulton "LITTLE JACK HORNER BUNNYKINS" 2000

718-281

7,800円(内税)

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大江戸骨董市
(出店確定)
有楽町・東京国際フォーラム
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大江戸骨董市
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有楽町・東京国際フォーラム
9-16時
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