第二次大戦を遥かに過ぎて / Antique Prism Binoculars by A.KERSHAW & SON 1939

英国アンティーク、第二次大戦時の双眼鏡。




英国で手に入れた、ずっしりと重い双眼鏡。
本体には以下の文字がみられます。


A.KERSHAW & SON
LEEDS
1939

BINO. PRISM No.2 MK.
×6
No 19888



「A.KERSHAW & SON」とは、1888年、Abram Kershawがイングランド、リーズにおいて創業したメーカーの名前。

カメラやランタン、科学機器等を製造していましたが、1910年頃からは「Kalee」のブランド名で映画用のカメラやプロジェクター等を製造するようになります。
第一次大戦、第二次大戦時を含めた1910-1940年代には双眼鏡の製造もしており、1920-1940年代の広告には「KERSHAW」ブランドの双眼鏡がみられます。
1948年にはBritish Optical and Precision Engineers Ltdに買収され、1960年代頃にはブランドとしても継続されなくなってしまったようです。


また、「BINO. PRISM ×6」とは、プリズム式双眼鏡(Prism Binoculars)6倍率 の意味でしょう。


ここでざっくりと双眼鏡の仕組みと名称をご説明いたします。
17世紀頃からの双眼鏡の仕組みは大きく分けて「ガリレオ式」「リレーレンズ式」「ポロプリズム式」に分類されます。


「ガリレオ式」は対物レンズの凸レンズと接眼レンズの凹レンズの組み合わせで対象物を拡大してみる方式。
シンプルな構造で倍率は4倍程度。オペラグラスなどの比較的シンプルな双眼鏡に使われる方式です。


「リレーレンズ式」は対物レンズと接眼レンズ、両方に凸レンズを使用。
間に複数のレンズを配置して成立像を得る仕組みで、細長い鏡筒が特徴です。
19世紀から20世紀にドイツを中心に製造されていましたが、後のプリズム搭載の双眼鏡の出現により淘汰され、現在では使われていないようです。


「ポロプリズム式」とは、1854年にイタリアのポロによって発案されたプリズムを内蔵した仕組みの双眼鏡のこと。。
対物レンズと接眼レンズ、共に凸レンズであり、その間に2個の直角プリズム(ポロプリズム)を90度に組み合わせて成立像を得ることが特徴。
光度が高く、天体観測、海洋観測、または業務監視などに最適な構造。
しかし、光路が乙状に折れ曲がるスペースを確保するため、サイズが大きくらなざるを得ないという特徴もあります。

正確には、19世紀後半から「ポロプリズム式」を進化させた「「ダハプリズム式」もありますし、細かく分ければもっと沢山の名称にわけることが出来るようですが、ここではそこまでの説明は遠慮させていただきます・・・。




今回ご紹介する双眼鏡がやや大きいことや、対物レンズと接眼レンズの位置がずれていることが、プリズム式であることを知ればさらに納得がいくのではないでしょうか。





そしてさらにもう一つの特徴、矢印のマークが2か所にみられます。

これは「ブロードアロー/Broad Arrow」とよばれるマークです。
もともとはヨーロッパにおいて紋章としてつかわれていた「pheon/小槍」などが元といわれており、17世紀末頃から英国の官有物にマークとしてつけられるようになりました。
主として軍用でしたが、他の用途にも使われることがあったようです。
植民地時代のアメリカやオーストラリアにおいても使われており、軍や官庁などのサーベイマーカーとしての使用がみられます。
英国において、機器や備品関係などでこのブロードアローがついているものであれば、まずは英国軍のものであった可能性が高いといえるでしょう。



1939年は、まさに第二次大戦がはじまった年。
その年にイングランド・リーズにおいて英国軍のためにつくられた双眼鏡は、いったいどんな風景をみてきたのでしょうか。

そして、大戦が終わって75年余り。
その期間のほうが遥かに長く、その75年間に心安らかな物を見続けてきたことを願わずにはいられません。



重くごつく、存在自体が何かを語る双眼鏡。
本物が持つ迫力を、是非貴方の眼と手でご体感ください。



こちらからも拡大画像をご確認いただけます。



参考:A.KERSHAW & SONについて
Grace's Guide to British Industrial History
A.KERSHAW & SONの頁(英語版)
https://www.gracesguide.co.uk/A._Kershaw_and_Son




◆England
◆推定製造年代:c.1939年
◆素材:真鍮・ガラス・革・その他
◆サイズ:幅約15-16.5cm 奥行き約12cm 高さ約5cm
◆重量:717g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、アタリや変色、レザーの剥がれや補修跡等がみられます。詳細は画像にてご確認ください。
*見たところ、十分実用に耐えるかとは思いますが、古いものですので正確な計測用としてはお勧めできません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。

  • 第二次大戦を遥かに過ぎて / Antique Prism Binoculars by A.KERSHAW & SON 1939
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第二次大戦を遥かに過ぎて / Antique Prism Binoculars by A.KERSHAW & SON 1939

619-149

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