子供たちはもう寝たかい? / Vintage Royal Doulton "Wee Willie Winkie Bunnykins" 2002





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ロイヤルドルトン社製、バニキンズ・シリーズよりウィー・ウィリー・ウィンキー・バニキンズ。


白いパジャマと帽子をかぶり、燭台を掲げたバニキンズ。足元はスリッパで、石畳の上に立っております。このスタイルにはどんな背景があるのでしょうか。英国文化を感じさせる小さなウサギをご紹介いたします、



まず、製作は1815年設立のRoyal Doulton/ロイヤルドルトン。

創業者はジョン・ドルトン/John Doultonのほか、マーサ・ジョーンズ/Martha Jonesとジョン・ワッツ/John Wattsの3人でしたが、1853年に社名は「Doulton」となります。はじめはストーン・ウェアを生産する小さな工場でしたが、2代目のHenry Doulton/ヘンリー・ドルトンの代に蒸気機関を取り入れるなど積極的に事業を拡大、大成功をおさめます。

その後1882年にスタッフォードシャー、ストークオントレントのBurslem/バースレムを生産拠点と定め、ここが現在も続くロイヤル・ドルトンの本社となっています。またヘンリー・ドルトンは陶磁器業界で初となる「ナイト」の称号を与えられ、1901年にはエドワード7世から王室御用達の栄誉を受け、ここで「ロイヤル・ドルトン」と名乗ることを許されたのです。

ロイヤルドルトンの特徴は、滑らかな肌のボーン・チャイナと、意匠の芸術性。実際に使われる食器はもちろん、装飾的でコレクタブルな食器、人形などのフィギュアも美しく完成度の高いものが多く、さすが世界的に有名な、英国を代表する陶磁器メーカーであるといえるでしょう。

また、Bunnykins/バニキンズとは、1930年代から続いているロイヤル・ドルトンのうさぎキャラクターのこと。現在では子供向けの食器がメインで、バニキンズ・シリーズとしてお皿やマグカップが販売されています。ただ、フィギュア(陶器製人形)は、現在はロイヤルドルトンからは製造・販売はされていないようです。


バニキンズのもともとの始まりは1934年、テーブルウェアから始まりました。陶器製の人形の始まりは1939年。きっと、テーブルウェアの評判がよかったからだと思われます。英国の絵本作家、Mary Barbara Baileyによるウサギのイラストをモデルに、Charles John Nokeが立体としてモデリングしたのが、初代、6デザインのバニキンズ・・・陶器製のウサギの人形でした。(ちなみにこの6デザインのバニキンズは、現在市場に出ると驚くほどの高額で取引されています)その後、世界は第二次大戦へ突入し、ロイヤルドルトンは陶器製人形の生産を中止。1969年にBeswick Pottery を買収後、1972年から再度シリーズとして製造を始めたのです。


クリケットをしているチームだったり、ロビン・フッドだったり、チューダー朝のコスチュームを着ていたりと、テーマは様々ですが、すべて「ウサギ」。基本的にある一定期間しか製造・販売していないため、販売終了となれば市場にでたものを探すしかありません。また、ファンクラブ限定商品であったり、特定の団体や組織などのために製作されたものもあり、レア度も様々。それによって価格も異なります。



今回ご紹介するウィー・ウィリー・ウィンキー・バニキンズは、2002年にリリースされた「The Nursery Rhyme Collection」のうちの一体です。



底面には、ロイヤルドルトンのバックスタンプの他に以下の文字がみられます。

HAND MADE AND HAND DECORATION
MADE IN ENGLAND 2002 ROYAL DOULTON

BUNNYKINS
by ROYAL DOULTON

Wee Willie Winkie
BUNNYKINS
DB270
The Nursery Rhyme
Collection


まず、「Nursery Rhyme/ナーサリーライム」とは、英語圏、主として英国で親しまれている韻を踏んだ子どもの詩の総称。日本の童謡やわらべ歌に相当し、英国では古くから階級を問わず親しまれてきました。「マザーグース」もナーサリーライムのひとつといえます。代表的なものとしては「ロンドン橋/London Bridge is falling down」「メリーさんのひつじ/Mary had a Little Lamb」「ハンプティ・ダンプティ/Humpty Dumpty」などが挙げられます。


今回の「Wee Willie Winkie/ウィー・ウィリー・ウィンキー」もそんなナーサリーライムのうちのひとつ。


例によって由来は定かではありませんが、1841年にスコットランドの詩人「William Miller/ウィリアム・ミラー(1810-1872)」がもとの詩に加筆して5連の詩にして発表、普及させたという背景があるようです。もとの詩とされるものをご紹介しておきます。


英語(オリジナルはスコットランド語)

Wee Willie Winkie runs through the town,
Up stairs and down stairs in his night-gown,
Tapping at the window, crying at the lock,
Are the children in their bed, for it's past ten o'clock?


和訳「マザー・グースのうた」谷川俊太郎訳より

ちびのウィリー・ウィンキー
ねまきでまちを かけまわる
一かいでとんとん 二かいでとんとん
まどをたたいて かぎあなごしに さけぶのさ
こどもたちは みんな ねたかい?
八じだよ、もう八じだよ

(なぜか10時が8時になってます)


このことから、このウサギは「ねまきで町を駆け回る」「ちびのウィリー・ウィンキー」であることがわかります。

ちなみに英語圏では「Wee Willie Winkie」といえば、親の立場なら「もう寝なさい」、子どもだったら「もう寝なくちゃあ」と同義になるとか。現代でも子供を寝かしつけるときに歌う子守歌として歌い継がれています。


夜のスコットランドの町を、手燭の明かりを頼りに駆け回るちびのウィリー・ウィンキー。
幻想的でどこか怖い様子が漂ってくるシンプルな歌は、聞くほどに癖になりそう。

ベッドに向かう前のひと時、ウィリー・ウィンキーを口ずさみながら愛でていただきたい、ロイヤルドルトンの佳品をお届けいたします。


こちらからも画像をご確認いただけます。


◆England
◆Royal Doulton
◆推定製造年代:2002年
◆素材:陶器
◆サイズ:高さ約11.3cm
◆重量:80g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですが、欠けやヒビは見当たりません。
*底面にわずかに汚れがございます。詳細は画像にてご確認ください。
*箱はございません。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。

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子供たちはもう寝たかい? / Vintage Royal Doulton "Wee Willie Winkie Bunnykins" 2002

123-076

6,800円(内税)

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3月7日及び8日(金土)
谷中骨董市

**ご来場有難うございました**


3月16日(日)
大江戸骨董市
有楽町東京国際フォーラム
9-16時
当店は14時撤収開始
天候により中止あり
(出店予定)


3月30日(日)
大江戸骨董市
有楽町東京国際フォーラム
9-16時
当店は14時撤収開始
天候により中止あり
(出店予定)


4月6日(日)
大江戸骨董市
有楽町東京国際フォーラム
9-16時
当店は14時撤収開始
天候により中止あり
(出店予定)


4月12日及び13日(土日)
谷中骨董市
延命院 前庭及び駐車場
東京都荒川区西日暮里3-10-1
10-16時
12日は当店は14時半より撤収開始
天候により中止あり
(出店確定)


4月27日(日)
大江戸骨董市
有楽町東京国際フォーラム
9-16時
当店は14時撤収開始
天候により中止あり
(出店予定)


【ご注意】
大江戸骨董市は終了時刻が16時ですが、当店は手持出店のため、終了時刻には全て片付けている状態の完全撤収が求められています。当店は細かい物が多く時間がかかるため、2時間前には撤収を開始いたしますので、どうかご了承ください。大江戸骨董市はお早めのご来場をおすすめいたします。