金色のパーツは船を進めるために/ Antique Brass Propeller by Stuart Turner

英国アンティーク、真鍮のプロペラ。





興味深いものを手に入れました。


英国のアンティークセンター。細かいものは本館の二階にあり、広い敷地には家具を中心とした品揃えの別棟があります。基本的にはいつもスタッフ常駐である本館の二階に行くのですが、少し時間があったので別棟もみてみることにしました。そこの古い棚に置かれていたのが、この真鍮製のプロペラ。誰もいない空間で、静かに置いてありました。


手に取ればズシリと重く存在感は格別。妙に惹かれ、買い付けリストに加わることとなりました。
大きさは幅18.5cmほど。小型ですが重さは700gを超えますので、かなりな重量感となっています。



プロペラの中心部には以下の文字。


8×7 LH

STUART




まずは「8×7 LH」の意味から。

「8」とは、直径が8インチという意味。8インチは約20.32cmですが、プロペラの直径は「回転したときの外径」を指すため、平置きでの最大幅(約18.4cm)とほぼ一致します。

「7」とは、ピッチが7インチという意味。プロペラが1回転したときに、理論上どれだけ前に進むか(約17.8cm)を表す数値です。


「LH」とは、 左回転(Left Hand)仕様であることを示します。船の後ろから見て、前進時に反時計回りに回るタイプのプロペラです。





そして「STUART」とは「Stuart Turner Ltd./スチュアート・ターナー社」のこと。

「Sidney Marmaduke Stuart Turner/シドニー・マーマデューク・スチュアート・ターナー(1869-1938)」によって1906年にイングランドの「Henley-on-Thames/ヘンリー・オン・テムズ」で設立されたエンジニアリング企業です。

当初は模型蒸気機関、家庭用電気用のガスエンジンなどを製造していましたが、のちにオートバイのエンジンを開発。第一次世界大戦中はナットやボルト、ガスバルブ、ガス攻撃警報用のクラクションを製造し事業を拡大。戦後は船舶用エンジンを主に開発・製造するようになり、英国をはじめ世界へと販路を広げます。1960年代以降は徐々に規模は縮小。1978年に船舶用エンジンの生産を中止し、船舶用のスペアパーツとサポートは別の会社へと移管されました。現在でもスチュアート・ターナー社は存在しますが、主力事業は「水用ポンプ(給水・加圧ポンプ)製造」となっています。


参考:Stuart Turner オフィシャルサイト 歴史の頁
https://stuart-turner.co.uk/about/

参考:Stuart Turner Bits & Pieces オフィシャルサイト
https://stuartturnerbitsandpieces.co.uk/




つまりこのプロペラはスチュアート・ターナー社による、船舶用のプロペラと思われます。


材は無垢の真鍮。実は昔は、真鍮、そして青銅は船舶のプロペラに最適な材とされてきました。

鉄や通常の鋼鉄を海水に浸すとすぐに錆びてボロボロになってしまいます。いっぽうで真鍮や青銅は海水で錆びにくく、生物が付着しにくく、若干の柔らかさがあるため衝撃に強く、鋳造で理想の形を作りやすい、という沢山のメリットを持っています。(ちなみに現代のプロペラは、巧みに金属を組み合わせた「アルミニウム青銅」がメイン)


少々形は違うのですが、同社の1950年代のスチュアート・ターナー社のエンジンがニュージーランドの国立海事博物館(New Zealand Maritime Museum)のサイトに掲載されていますので、よろしければご覧ください。


Engine: Stuart Turner P66 marine petrol engineの頁
https://collection.maritimemuseum.co.nz/objects/11174/engine-stuart-turner-p66-marine-petrol-engine




今回ご紹介するプロペラは、よくよく見れば細かな傷や小さな凹みなどがあるため、多少は使われていたのかもしれません。エンジンが壊れるなどして、処分せざるを得なくなった時に、プロペラだけ取り外し、きれいに磨いたのではないでしょうか。


流れるような三次局面を組み合わせたプロペラは、見る角度で驚くほどに表情を変え、オブジェとしての存在感は抜群。そしてなによりも、かつては力強く回転し、船を動かしてきたというストーリーはロマンティックな想像を掻き立てます。



真鍮モノがお式な方へ。そしてもちろん、船がお好きな方へ。
かつて英国が誇ったエンジニアリング企業による、美しきパーツをお届けいたします。




こちらからも画像をご確認いただけます。

◆England
◆推定製造年代:c.1930-1960年代頃
◆素材:真鍮
◆サイズ:幅約18.4cm 厚み約4.1cm
◆重量:703g
◆在庫数:1点のみ


【NOTE】
*古いお品物ですので、一部に小傷や汚れ、錆びや変色、歪み等がみられます。
*詳細は画像にてご確認ください。
*画像の備品は付属しません。
*上記ご了承の上、お求めください。

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金色のパーツは船を進めるために/ Antique Brass Propeller by Stuart Turner

526-251

22,000円(内税)

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*8月の出店予定はございません。


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大江戸骨董市
有楽町東京国際フォーラム
開催時間9-16時
当店は14時より撤収開始
(雨天中止)


9月21日(月・祝)
大江戸骨董市
有楽町東京国際フォーラム
開催時間9-16時
当店は14時より撤収開始
(雨天中止)


9月27日(日)
Vintage & Artisan Market
渋谷区立北谷公園
開催時間12-18時
(雨天中止)


【ご注意】
大江戸骨董市は終了時刻が16時ですが、当店は手持出店のため、終了時刻には全て片付けている状態の完全撤収が求められています。当店は細かい物が多く時間がかかるため、2時間前には撤収を開始いたしますので、どうかご了承ください。大江戸骨董市はお早めのご来場をおすすめいたします。